■辰巳ダム日誌
                          辰巳ダム日誌(2011年7-12月) 目次

◆2011.9.16(金)午後2時半〜、辰巳ダム裁判第17回口頭弁論開催
◆2011.9.20(火)公文書不存在決定通知についての異議申立て
◆2011.11.4(金)午後1時半〜、辰巳ダム裁判第18回口頭弁論開催
◆2011.11.9(水)石川県情報公開審査会諮問通知書が届く
◆2011.12.19(月)午後2時〜、辰巳ダム裁判第19回口頭弁論開催




【辰巳ダム日誌】2011.9.16(金)午後2時半〜、辰巳ダム裁判第17回口頭弁論開催
 (土地収用法に基づく事業認定処分取消訴訟事件、民事部合議B係)
 2011年9月16日(金)午後2時半から約30分、金沢地方裁判所仮庁舎第1号法廷で開催。裁判官3名(源孝治裁判長、足立拓人裁判官、中山洋平裁判官、西川純一書記官)、被告10名、原告8名、傍聴30名弱。
 原告第19準備書面(行訴法第10条1項の主張制限の件、取り消し訴訟において、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取り消しを求めることはできない。2011.8.3付け)、原告第20準備書面(自然環境、2011.8.23付け)、原告第21準備書面(地すべり、2011.8.23付け)、求釈明書(自然環境、2011.7.20付け)が提出された。甲39についても提供する。被告からの提出はない。
被告は、原告の第19から21準備書面に対する反論を次回期日の1週間前に提出すると述べた。また、求釈明書については、前回と同様に、任意提供等の対応を検討していると述べた。
 裁判所への説明会については、原告、被告ともできる限りのことをするが、前回と同様のことをやってもしょうがないので、どのような説明をしたらよいのか、裁判所から要望を出してもらいたいと述べた。
 立証計画についてはいつ出すのかは検討中であると原告側は述べた。
 原告準備書面の要約した準備書面?については、裁判所の要望と食い違いがあるかもしれないが、今月中に提出すると、原告は述べた。
 次回、第18、19回口頭弁論は、11月4日(金)13:30から、12月19日(月)14:00から、金沢地方裁判所仮庁舎第1号法廷で開催される予定。

【辰巳ダム日誌】2011.9.20(火)公文書不存在決定通知についての異議申立て
 辰巳ダム建設地周辺では長期、広範囲にわたり、自然環境の調査が実施された。これほどの費用と労力を投じて行った、密度の高い調査は少ない。貴重な資料を外部の研究にも活用するべきである。ところが、この辰巳ダム建設事業で行った、膨大な自然環境調査データは永久保存されるということであるが、「希少種保護等のため」という名目で、ミゾゴイや猛禽類などの調査データや分析などの肝腎の部分が非公開となっている。今後とも公開されることはないという。そのため、これらの貴重な調査が、ほかの研究で引用されるなどの活用はできず、死蔵されることになる。「希少種保護」という理由はわかるが、鳥などの動物がいつまでも生きていつまでも同じところに営巣するわけはなく、10年も20年も前のデータが「希少種保護」という理由で非公開というのは常識的におかしい。ある時間が経過すれば、公開しても問題ないようにも思われる。問題提起をすることも考慮して、これらの調査報告書の公開を請求した。
 石川県知事に対して、平成23年8月7日づけで以下の公文書を公開請求した。
「辰巳ダム周辺の自然環境調査」のうち、平成13年から毎年実施されている「ミゾゴイ現地調査」および平成12年から実施されている「希少猛禽類現地調査」について、平成20年から実施されているダム工事によって自然環境が改変されたので、希少種保護のため非公開とする必要がなくなった全資料(電子ファイルおよび紙資料)
 これに対して、石川県知事は「公文書不存在決定通知書」が届いた。公文書を保有していない理由は、「現時点でも希少種保護等のため、非公開とする必要があるため。」であった。この決定に不服があるので、異議申立を行った。ミゾゴイが生息していた森が伐採されてなくなり、ダム堤体ができてもとの自然環境が消滅しているのにもかかわらず、その時の調査データが希少種保護の目的で非公開というのは全く不合理であり、思考停止状態である。
 異議申立書→クリック

【辰巳ダム日誌】2011.11.4(金)午後1時半〜、辰巳ダム裁判第18回口頭弁論開催
 (土地収用法に基づく事業認定処分取消訴訟事件、民事部合議B係)
 2011年11月4日(金)午後1時半から約30分(被告弁護団遅れて到着)、金沢地方裁判所仮庁舎第1号法廷で開催。裁判官3名(源孝治裁判長、足立拓人裁判官、中山洋平裁判官、西川純一書記官)、被告約10名、原告約10名、傍聴30名弱。
原告第22準備書面(原告らの主張の骨子、2011.10.31付け)、原告第23準備書面(自然環境、ミゾゴイに与える影響について、2011.11.4付け)、および甲39号証を提出。
 原告らの主張の骨子について、裁判長から、内容を書き加えて欲しいとの指摘がなされ、次回の弁論期日までの提出の提案がなされた。原告は、提出期日も含めて検討するので、即答は留保した。
 被告は、第16準備書面(原告第20準備書面に対する反論、自然環境、2011.10.28付け)を提出。これまでの主張をまとめたものを次回期日までに提出すると述べた。
 裁判長は、主張の骨子を見た上で、勉強会を設定したいと説明。また、立証計画については、証人の尋問スケジュールというようなものでなくてもよいので、目安となるようなものを上申書ということで出してもらってもよいので提出するようにとしてほしいと述べた。
 次回第19,20回口頭弁論は12月19日(月)14:00〜、2月27日(月)14:00〜、金沢地方裁判所仮庁舎第1号法廷で開催される予定。

【辰巳ダム日誌】2011.11.9(水)石川県情報公開審査会諮問通知書が届く
 ダム工事で自然が大きく改変され、希少種保護の理由が無くなったにもかかわらず、自然環境調査資料非公開としたことに対する異議申立を行ったことについて、石川県知事が情報審査会へ諮問したという通知が届いた。
 その写しは→クリック

【辰巳ダム日誌】2011.12.19(月)午後2時〜、辰巳ダム裁判第19回口頭弁論開催
 (土地収用法に基づく事業認定処分取消訴訟事件、民事部合議B係)
 2011年12月19日(月)午後2時から約10分、金沢地方裁判所仮庁舎第1号法廷で開催。裁判官3名(源孝治裁判長、足立拓人裁判官、中山洋平裁判官、西川純一書記官)、被告8名、原告8名、傍聴30名弱。
被告はこれまでの主張をまとめて一つの準備書面として提出。勉強会の後に提出した2つの上申書の内容も引いて作成しているので、提出済みの上申書は見る必要はなく、要らなくなる。原告は次回の口頭弁論までに主張をまとめて準備書面として提出する。
 原告の立証計画の証人のことについても次回までに提出。氏名、肩書き、専門について明らかにする、尋問事項は後からでもよいとのことである。被告の立証計画はいまのところ考えておらず、必要ならば考えたいとのことであった。
 次回第20回口頭弁論は、2月27日(月)14:00〜、金沢地方裁判所仮庁舎第1号法廷で開催される予定。

 当日、筆者が傍聴者に配布した資料 →pdfファイルワードファイル


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