朝日新聞の記事(2004.10.28作成)
有機鱗系殺虫剤、農薬、除草剤の散布による健康被害例!
 農薬や殺虫剤の散布の恐ろしさを伝えた記事が届きました!
 朝日新聞の地方版に載った記事だそうです。
 有機鱗系殺虫剤、農薬、除草剤の散布による健康被害の実例がつぎつぎと記述されています。これだけ、ならべられると、比較的、無神経な当方も怖いですね、
 是非、みなさんにもお知らせしたいとアップしました。
 ただし、事実を簡単に報道するだけの雑報以外のすべての新聞報道には著作権があり、そのまま、載せると著作権の侵害にあたります。その法律違反も顧みず、是非とも紹介したいので一時的に紹介します。
(以前に、朝日新聞に掲載の許可を申し出たら、1件1万円とのこと、高い!(*_*)でした。今回は、こっそり載せます。今年の末くらいまで見逃してください。神様、仏様、朝日新聞さま!(^_^;))

忍び寄る空気異変(上)現場からの証言


シックビル 入院中、ワックスで異状

人の神経を侵す有機リンが、県内の役所や民間のビル内に漂っている。害虫駆除や床清掃の際にまかれるが、何も知らずに出入りする一般市民や職員の中には、頭痛や体調不良など、シツクハウス(ビル)症候群になる人がいる。

●失職寸前に
前橋市内の設備業の男性(34)は、職を失う寸前までになった。3年前、急性肝炎で市内の総合病院に入院した。肝炎は治ったが、朝、目を覚ますと天井の蛍光灯が二重に見え、焦点が定まらない。歩こうにもフラフラし、両足がもつれた。
担当医師は「そんな症状が出る薬は使っていない」と相手にせず、男性は怒って退院した。
著名な病院で調べても、原因は不明。最後に訪ねた専門医で化学物質過敏症と診断され、解毒のための点滴などで、2週問後に症状が消えた。仕事にも復帰できた。
当時を妻が振り返る。「症状が出る日の前日、ナースセンターや廊下で扇風機で乾かしながら業者がワックスをかけていた。廊下と病室のドアは開けっ放しだった」。専門医は、ワツクスに合まれる有機リンが発症の原因と見る。有機リンは学校で生徒の頭痛、めまいなど体調不良の原因と見られ、ワックスの床塗布を止める学校が増えている。

●防除見直し
県内一の高層ビルの県庁で、「害虫防除」の見直しが始まつている。害虫防除はビル衛生管理法に基づく、ビル管理者の義務だ。殺虫剤散布に頼るやり方を改め、昨年4月から、「6ヵ月以内ごとに、大掃除などで防除すべきだ」と改正された。改正のための国の検討会は、「生息調査をして必要に応じて防除すべきだ」と勧告した。
県庁自体も全館で散布を続けてきた。8月も隣接の県議会と昭和庁舎を合め、総面積6万5千平方bに散布した。薬剤は有機リン系で、農作物の消毒や水田の害虫駆除に使うのと同じ成分だ。
職員の中で、散布後に体調を崩す人が出ている。足の筋肉の「協調運動」の障害でバランスがとれず、階段から転げ落ちた人もいる。花粉症の悪化を訴える人も多い。希望して出先機関に移った人もいる。
化学物質過敏症と診断された職員は「散布後しばらくは、毎日、マスクをしながら、病院で解毒剤の点滴を受け、仕事を続けている」と話す。
県の管財課は「今後は清掃などに力を入れ、散布するにしても、薬剤の種類を見直し、散布量も減らしたい」と話す。

●「即効」優先
有機リン散布は今も、各種ビルのほか、多くの人が出入りする大型店や病院などで続いている。
ある散布業者は「有機リンの薬剤を便うのは、効き目がすぐ出るから。客が即効性を求めるので仕方がない」と言う。 特にゴキブリが嫌われており、顧客のビルから「消毒したのにまた出ている。もう一回やれ」と文句が来る。病院も熱心で、患者が見つけたとかで年4回散布する病院もある。ある大型店では毎月、散布するという。
「ゴキブリ対策は、食べ物を絶つのが一番」と業者は言う。
ビルでは、空調設備によって、薬剤がビル全体に広がる。会杜に出勤して体調不良になることから、シックビルとかシツクハウスの名前が生まれた。知らずに吸い続け、重症の化学物質過敏症になる人もいる。


厚生労働省は6月、「シックハウス対策に関する医療機関への周知について」との文書を出した。初めて、健康保険の診療報酬請求の病名に「シツクハウス症候群」の使用を認めた。被害の広がりを無視できなくなったためだ。県内の実態を報告する。

一この連載は松本健造が担当します一


忍び寄る空気異変(中)現場からの証言

シックスクール 除草剤散布校4割に

「先生、引き算ができない」。2年前の夏休みのある日、渋川市内の学習塾で女子児童が塾教師に訴えた。分数の練習をしていたが、指折りしても分からなくなつた。
教師は「いつもスラスラできるのにどうしたのかしら。暑さのせいか」と思ったが、何げなく尋ねた。「お宅で最近、何かまかなかった」。「お父さんが庭で除草剤をまいた」と児童は答えた。
以前は1時間半でも勉強に集中できたのに、5分と集中力が続かなくなった。頭が痛い、気持ちが悪いと訴えた。突然、高笑いしたり、おしゃべりしたり、きれたりした。顔など体中に湿疹もできた。

●体中に湿疹
昨年夏、別の女子児童の学力が急に落ちた。だるそうに横になり、真っ赤な湿疹ができた。母親に聞くと「私が庭に除草剤をまいた」と言った。
教室で普段よりも子どもたちが騒ぐ日、集中しない日、頭が痛いという日があった。聴くと「学校で校庭に除草剤をまいていたよ」と言った。除草剤をまくと、必ず休む男子児童がいた。頭が痛い、熱が出ると連絡してくる。「どこかでまいたかな」と思っていると、数日して通学路わきの雑草が茶色に枯れた。
塾教師も昨年7月、突然「全身がぐるぐる回るような」激しいめまいと吐き気に襲われ、病院で解毒剤の点滴を受けた。一週間後、散歩に出ると、自宅そばの休耕田の雑草が茶色に枯れていた。

●地域で格差
県内の小中学校の事務職員有志でつくる「スクールエコロジー研究会」が昨年秋、シツクスクール問題のひとつとして、除草剤の使用を調べた。県内各地域の学校から84校を選び、アンケートを送った。
84校のうち、4割の35校で除草剤を散布していた。回数は、年一回7校、年2回9校、毎学期13校、毎月5校で、月2回以上が1校だった。
除草剤の便用は、田園都市や自然が多い地域の学校が多かった。理由について、「人手では草の成長に追いつかない」という回答もあつた。
一方、除草剤を使わない学校のほとんどは(市街地や住宅街。「重度の過敏症の生徒がいるので、除章剤や殺虫剤は絶対に便用できない」と回答した学校もあった。


●幼稚園でも
幼稚園でも除草剤をめぐる問題が起きている。群馬町の主婦(34)は昨春、長男(4)を入園させた。すぐに頭が痛い、息苦しいと訴えた。主婦も5年前、町内に引っ越してきてから、化学物質過敏症となった。長男は生後すぐ、アトピーになつた。
長男は2年前、友人宅に泊まった。「頭がおかしい」と叫び悲鳴をあげて家中を走り回った。におった。聞くと、その家の主婦は「朝、庭に農薬をまいた」と言った。長男の顔は真っ青になり、ワナワナと震えて眠れなかった。
体験を園長に話し、園での対応を求めた。だが、「5月の運休中に除草剤をまく」と言われた。親たちの草取りを提案したが、園長からは「長年やってきたことなので、散布は変えない」と言われた。長男は2日通園しただけで5月末に退園した。
「子どもが正常でない、と言われたのが一番辛かった」と主婦。悩みは1年半後の小学校入学だ。「幼稚園のことで役場に相談したが、『農薬は無関係だから』と言われた。このままだと行く学校がない」
新興住宅地の自宅周辺には畑が入り組む。道路わきや空き地で再三、除草剤がまかれる。ある農家は苦々しげに言った。「あそこは、庭でも畑でも草取りをするのを見たことがない。根まで殺す強力な除草剤をまいている」。
2004/09朝日新聞




忍び寄る空気異変(下)現場からの証言

シックタウン 農薬飛散で健康被害

農水省は昨年9月、学校や住宅地などで極力、農薬散布以外の方法をとるよう、通知した。住宅地周辺の農作物栽培などで農薬飛散のため、健康被害の訴えが多いからだ。

●窓開けられぬ
住宅地と田畑が混在する地域で突然、化学物質過敏症になる人がいる。
前橋市の主婦(39)も隣家の庭木の農薬散布がきっかけだった。00年夏、風呂に入ると異臭がした。開けっ放しの窓から農薬が入っていた。激しい吐き気に、まぶしくて目が開けられなかった。一睡もできず、病院で農薬中毒と診断された。
以来、合成洗剤などのにおいでも気分が悪くなった。翌春、水田わきを車で通った時には、農薬のにおいで失神寸前となり、専門医で過敏症と診断され1年半通院した。農薬散布が気になり、自宅周囲100b以内の散布を記録してきた。4月だけで、あぜ道や民家の庭先などの除草剤散布を4回、麦畑の農薬散布を3回目撃した。「窓を開けられない。空気清浄機を回している」。

●解毒剤で回復
今年5月25日早朝、マツクイムシ防除のため、高崎市の県立「群馬の森公園」と隣接の日本原子力研究所で新型の農薬が噴霧された。周辺住民らにめまいや吐き気、呼吸困難の症状が出た。散布は周辺住民や来園者に知らせていなかった。
散布後に公園に来た子どもにも症状が出た。前橋市内の小学生(9)は翌日から、吐き気や頭痛、歩行困難を訴えた。専門医で不整脈が見つかり、解毒剤を点滴、1週問後に回復した。
母親は医師に「今までこんなことはなかった。死ぬんじやないかと思った」と訴えたという。
この後、前橋市や高崎市などの市街地での散布は中止された。今後の対策は、県が来年3月の「森林病害虫等防除連絡協議会」で検討する。

●濃厚散布拡大
農家の高齢化と後継者難から、人力による散布が敬遠され、最近は無線操縦装置の無人ヘリコプターの散布が急増した。県内の散布面積は、94年の162fから、昨年は2956fと18倍になった。
地上散布では1000倍に希釈される有機リン薬剤などは、無人ヘリ(積載量は約16g)では、5―8倍の希釈で積むのが認可されている。散布効果を上げるためだ。
住宅の隣接地でも散布され、濃厚な薬剤が住宅地に流れ込み、健康被害が生まれている。
散布面積が500fを超える玉村町。化学物質過敏症と診断された主婦(42)は、散布後に激しい頭痛が襲うようになった。記憶力も下がった。娘の水泳教室に行く途中、自宅そばの信号で止まったら、「私はどこに行くのだろう」と、一瞬わからなくなったことがある。長男にも症状が出た。吐き気と湿疹は自宅を離れると治り、戻ると再発した。医者に勧められ、2年前から毎年、散布中は一週間ずつ一家で夫の赴任先の山形県に避難している。
散布は「玉村町無人ヘリコプター病害虫防除協議会」(会長・貫井孝道町長)が95年から始め、無人ヘリ5台を持つ。農家の希望で散布する。
農水省の通知で、事務局の町農業公杜は「今年は市街化区域での散布を中止した。来年は、市街化区域以外の住宅地の中止も検討する」という。
無人ヘリで散布する農家は「農作物は無農薬とはいかない。消費者も、『虫がついた方が安心』ぐらいに思って買ってくれたら、散布を減らせる」と話した。2004/09朝日新聞


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