アメシロその後6(2003.10.23作成、10.31追加)
あの山田さんからのその後
山田さんから、久しぶりに葉書がきた!
チャドクガの被害がすざましいこともあって、まだ、合点がいかないようだ.いずれにせよ、乗りかかった船であるので、徹底的にお付き合いすることにした. (^_^;)
山田さんからの葉書(2003.10.?日付なし)

全国的なチャドクガの被害、異常気象の影響もあるでしょうが金沢についてはこの三年間の一斉防除の中止がこの大発生につながったのでは?と思っています。中さん、Nさんをはじめとする方々の陳情が行政を動かしたとすれば、あなた方も責任の一端があるとはお思いになりませんか.椿、山茶花の丸坊主は仕方がないとしてもチャドクガの毒針がいまだに飛び散り、洗濯物を介して体中にささってかぶれ、このかゆみは大変です.今日,、、<省略>、、、、専門家も抜け殻などによる毒針の被害は来年春までは続くのでは、、、、と話していました。来年春はもう一斉防除反対はなさいません様にお願いいたします.因みにわが家は二メートル以上の木は業者に全て伐ってもらいました.たいへんな出費でしたが、、、、

山田さんからの葉書(2003.10.?日付なし)への返答

こんにちは
お久しぶりです。
当方は、土木屋で、もともとは毛虫のことは全く知らずに、ひょんなことからアメシロ問題に首をつっこんだんですが、まあ、乗りかかった船です、気長にやります。

それから、Nさんとは、面識と手紙を一回か二回、いただいたことはありますが、ほとんど知りません。おつきあいもありません。当方に、お問い合わせがあっても返答申しかねます。

アメシロ問題で「一斉防除」はまちがいでしょう。もともと、「防除」は伝染病などの予防のために、害虫やネズミを薬剤で駆除するなどを意味する、衛生に関する用語です。厚生労働省の法律や規則に多く出てきます。人の健康や被害を予防するための対策としてでてくる用語です。ビル衛生管理法の施行規則では、「ねずみ、昆虫の防除を6カ月以内ごとに1回、定期的に行わなければならない」などとでてきます。これについても、去年、ビルでの殺虫剤の過剰散布でシックハウス症候群などの健康被害も発生したため、厚生労働省は規則を改正して、「大掃除を6カ月以内ごとに行う」などと改めました。まして、アメシロは人の健康に何の被害もあたえないものです。農薬散布などする必要のないものです。

アメシロは薄い、大きな葉をもつ、樹木につきます。一方、チャドクガは椿などの限られた樹木にしかつきません。私が問題を指摘するまでは、アメシロも何もかも、ごっちゃにして対策がなされていました。業者の散布に立ち会ったことがあったのですが、どの木も毛虫がいようがいまいが、すべての樹木に散布していました。効果がないばかりか、危険を散布しているような状態でした。業者にすれば、散布量に比例して収入がありますので、撒き放題でした。

もし、貴殿のいわれるようにチャドクガだけにしぼれば、かなり、簡単です。椿をみつけて駆除すればいいわけです。貴殿の実際のチャドクガの被害の貴重なお話をうかがい、感謝しております。多分、多くの市民の方でそのような被害に負われた方は多いと思います。それが、一斉防除を中止したからだと誤解されている方も多いと思います。そのために、また一歩後退することになるかもしれませんが、啓蒙活動をつづけていきたいと思っています。

「この三年間の一斉防除の中止がこの大発生につながったのでは?と思っています。中さん、Nさんをはじめとする方々の陳情が行政を動かしたとすれば、あなた方も責任の一端があるとはお思いになりませんか.」とのご指摘は一面、あたっていると思います。中止がこの発生に無縁とはいえないかもしれません。そして、何回もいっていますが、当方の行動が原因をつくったことは否定しません。ただし、何回も言うように、責任はありません。

責任問題は以下のとおりです。椿にはチャドクガという毛虫がつきやすい、だから、椿を庭に植えるのであれば、それだけの手入れがいるんですよ、という知識がなかった、つまり、無知であったという人に責任があるのです。

その方法は何度も申し上げているように、1週間に一度、樹木を観察して、巣網があれば取り除けばいいのです。それで解決です。これができなければ、毛虫のつきやすい樹木は植えない方がいいでしょう。巣網を放置しておくと、その巣網から毛虫が一斉にでてきます。そうなると、一つ一つ退治せざるをえなくなります。

簡単な方法で解決できるのになぜ、農薬を使わないといけないのでしょう。
農薬を含めた、さまざまの化学物質による、健康被害について懸念されませんか。
特に将来の子孫に対して、現代のわれわれに責任があるのではないでしょうか。
現在の人の利便だけを考えて、とんでもないプレゼントを贈っていると考えられませんか?

平成15年10月18日
中 登史紀

山田さんからの手紙(2003.10.20日)

茶毒蛾の蛹の抜け殻についていた毒針による皮膚の炎症やかゆみは依然として収まりません。わが家の茶毒蛾を視認して何とか除去したとしても、あちこちに毒針が舞っていますし、情容赦なく、目に見えない処から飛んで来て洗濯物に付着、これ又、付着の視認はできません。私は文系ですから、あなたの様に科学的?な考察はできません。
しかしながら、三年前に一斉防除を止めて以来、害虫が増えたということ位は判ります。
アメシロの除去の為に薬剤散布としたことによってその他の害虫の発生も防げたのも事実です。
先日の校下の社会体育大会、先週の高校の同期会でも一斉防除中止は可笑しいとの意見が多くきかれました。
あなたもお認のように一斉防除中止があちこちに虫害を起こしているのは言を待ちません。
椿の茶毒蛾は自分でみつけろとおっしゃっていますが、三年前の一斉防除をしている間は放っておいてもわが家の椿は虫害に会いませんでした。裏庭の椿はそれ程、毎日、みる訳ではありません。それは安心していたからです。でも今年はたまたまみたら一晩で丸坊主でした。
前回、申し上げた通り、私は負けず嫌いでも何でもありません。ただ、チャドクガによる被害と椿にかわって、申し上げているだけなんです。あなたの御意見を敷衍なさるとすれば問題は異なりますが、歩行喫煙やレストラン、公共の場所での喫煙による副流煙の被害などについても是非先頭に立って運動いただければ、、、と願っています。薬剤散布以上の身体的被害が起きていることは疫学的に証明されています。
十月二十日

山田さんからの手紙(2003.10.20日)に対する返答

こんにちは
当方の家の庭は小さく、樹木は40年以上は経っているキンモクセイ一本とヤツデくらいです。幸いかどうか、毛虫はほとんど見たことがなく、アメシロもチャドクガもつきません。草むしりをしないで風通しをわるくしていると、ヤブカが発生するくらいです。

冊子にも書いたとおり、町会で決めたことと称して、農薬をザアザア散布され、頭からかぶりそうになったことからちょっと調べてみたわけです。

町会は一斉防除を防除業者に頼みます。防除業者はかなり徹底して撒きますのでアメシロと同時期に発生する毛虫はほとんど退治できるでしょう。これをやめて、何もしなければ毛虫はまた大発生するでしょう。薬剤でその発生を抑えていたのですから。

樹木を植えなければ当然ながら、毛虫は発生しません。
椿、山茶花を植えなければ、チャドクガはつきません。
いうまでもないことですが、都市内の生活に潤いを与えるために、樹木を植えて緑化をしているわけです。樹木を植えることによって、マイナス面も当然ながら、発生します。カビや虫や毛虫も発生するわけです。それとのつきあい方はどうしたらよいかということではないかと思います。

農薬散布といえば、ゴルフ場の芝生を維持するために、かなりの農薬が使用されています。もともと、乾燥したところの植物のため、湿気の多い、日本ではきれいな芝を維持するためには農薬使用が不可欠なんだそうです。けれど、農薬使用をゼロにしたゴルフ場もあります。最近、話題になっていました。

農薬はなぜ、やめた方がいいのでしょうか。チャドクガの毒針と同じように見えません。少々、吸ったからといってどうなるわけでもありません。これは便利だと、大量に使われるようになったわけです。「使うな」というと、「何でだ?」という反応が返ってくるのは当然でしょう。

小生が一斉防除は問題ではないかと提起したことも契機となって、金沢市が学識経験者などの専門家から構成する委員会を作って討議した結果、一斉防除の補助を止めたわけです。毛虫対策には、農薬散布以外に方法があること、都市内での農薬散布は弊害が大きく、長期的に市民の健康に大きな被害が発生する恐れがあると考えたからでしょう。それまで、都市内での農薬散布が一般化していたのは、農薬を含む、化学物質の長期的なマイナス面が認識されていなかったため、農薬による方法が最善と考えられたからでしょう。

貴殿は従来のように農薬散布をといわれますが、逆に、農薬散布によって苦しんでいる人も大勢居ることをごぞんじでしょうか?身近に化学物質過敏症に苦しんでいる人を知っています。最近まで、病気と認知されませんでした。散布の時期になると、金沢から待避しておられました。一度、かかると、現在の医学ではなおりません。そして、だんだん、ひどくなります。農薬、殺虫剤はもちろん、建材(新しい建材はおおかれ少なかれホルムアルデヒドが含まれている。)に過敏になります。他人の香水、新聞のインクなどにも過敏になり新聞も読めなくなります。

むしばまれているのは、このような体の弱い人ばかりではありません。現在の半数以上の児童はなんらかのアレルギーです。現代人の病気です。アレルギーは何らかの異物に反応して起きるものです。その異物にはさまざまのものがありますが、多くの化学物質のうちの農薬はその中でも最も脅威となるものの一つです。成人と言うよりも、将来世代の児童、幼児、胎児(妊婦)をむしばみ続けているのです。恐ろしいと思いませんか?

当方は、石川県が計画している「辰巳ダム計画」に関して平成7年以来、約10年ほど、疑問を提起しつづけています。土木技術者の立場から、辰巳ダム計画について議論しています。公開質問状、申入書などの形で問題提起しています。いまだに、当方の指摘に対して適切な回答をもらっていません。現在では、このダムの治水機能はゼロと考えています。つまり、全くの無駄なダムであると考えています。

ダムに関しても、下流で洪水被害が発生すると、ダムを造れという意見が住民からでてきます。これを受けて、行政はどうしてもダムを造らないとという話になりますが、土木技術的には有効、一部有効、無効とさまざまです。犀川では治水目的ですでに、「犀川ダム」、「内川ダム」とありますが、犀川ダムについては有効性を確認しています。内川ダムについては、一部、辰巳ダムはゼロと考えています。

ダムの治水に関してはほとんどの市民、県民、議員、マスコミ等は正しく理解していません。専門家あるいは関連の技術を理解している人たちが必要な理由がここにあります。

このことは、樹木の毛虫対策も同様です。貴殿と同じように毛虫対策は一斉防除しかないと誤解している人たちがほとんどです。

ものごとの発生する原因、それを解決する方法はどうか、この世の技術に百点の解決方法はありえません。自然界の関係する要素が多すぎるからです。技術は、その要素を単純化して、プラス面マイナス面を斟酌して、最も適切な方法は何かを見つけるのです。これが専門家集団です。専門家集団の結論の一部の情報をお伝えしています。

平成15年10月23日
中 登史紀

山田さんからの葉書(2003.10.25日付け)

御返事拝見いたしました。
地域社会、大きくは地球に住んでいる以上、それなりのリスクがあるのは致し方のないこと、大きくはCO2や温暖化なども化石燃料を止めて原始的な生活に戻れば解決するのでしょうが.
チャドクガについては町会単位の防除を中止してから金沢市内全域に拡がって皮膚への被害は飛散による抜け殻の為相変わらず続いている現状をどの様にお考えでしょう。
わが家の椿の古木は母が丹精込めて育てていましたが三本も枯れてしまい、新しい苗を買い求めましたし、郊外近くのわが家の工場の桜と柿の大木もすっかりやられました.大木の先端の捕殺の仕方についても妙案をお教えいただけず残念です.
犀川の治水については専門家でありませんのでコメント出来ません。

山田さんからの葉書(2003.10.25日付け)に対する返答

こんにちは
チャドクガの被害の現状は、貴殿の感想とかなり違います。感情的な面を抜きにして冷静に考えた当方の考えはつぎのとおりです.
一斉防除を行なったために、ひどい被害が拡がったという面があります.貴殿も述べられたように,「一斉防除をやっていた間はこのようなことがなかった」とほとんどの市民は考えていたでしょう。しかし、アメシロを理由に一斉防除を始めたのは約30年前の昭和30年代です。それ以前は、一斉防除をしていませんでしたので、それぞれ、被害を最小にするために知恵を出していたことでしょう。ところが、一斉防除を実施したため,住民は被害に無防備になりました。住民を無防備にしたのは、「一斉防除」であると言えませんか?これがチャドクガ被害の現状に対する、当方の感想です。

人の病気の治療と同じです。薬で病状を抑えていたところで、突然に薬を全く止めれば症状が急激に悪化してひどいことになります。今の兼六園は薬漬けで止めるに止めることでできない状態です.

貴殿の主張されるように,仮に、農薬による一斉防除が再開されたとしてもいずれ、止めざるをえなくなるでしょう.30年も一斉防除を続けても毛虫は毎年、発生します.今年散布すれば来年は発生しなくなるというのであれば少しは分かりますが.いくら続けても解決できない、その愚かさに気づいている住民も多いでしょう。続けている内に、農薬の蓄積による、健康被害が知らず知らずのうちに進行する。そして、被害がどうしようもなくなって止めざるをえなくなるでしょう.

大木の先端の捕殺に悩んでおられるようですが、多分、それは、大掛かりな足場でも組まない限り、無理と思います。どうしても大木の毛虫を退治したいというのであればジェット噴霧機による農薬散布が最適でしょう。

しかし、そもそも、なぜ、大木の先端の毛虫を退治する必要があるのでしょうか?
アメシロは柿や桜が好きです。すべての葉を食い尽くすまでパクパク食べるでしょう。しかし、ただそれだけのことです.来年には何事もなかったように、葉が繁るでしょう.
何回もお話ししていますが、当方は、柳田村に住んでいます。林や森に囲まれており、樹木には毛虫だらけです。時期になると、道路上で毛虫の行進もあります.けれど、村の人は、一斉防除を!などとは誰も言いません.当然のことです. 鳥や植物や動物などの他の生き物と同様に,自然界の構成員の一つであり,その中で人は共生して生きているのです.そして、人に害を与えるものもありますが、ほんの一部であり,その一部との付き合いかたを見つけて生きています。マムシがいたり、ヒルに喰いつかれて10日ほど腫れていたりすることはありますが、一匹残らず退治するための一斉防除などは行なわれていません.
以上です.

平成15年10月29日 中 登史紀


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