石川県の犀川水系河川整備計画説明会の傍聴報告

◆犀川水系河川整備計画説明会、平成16年10月8日(金)、旧石川県庁別館
2004.10.29 更新

【石川県の案内】
 河川法(昭和39年法律第167号)第16条の2第4項の規定に基づき、犀川水系に係る 河川整備計画を策定するに当たり、犀川本川及び支川の流域住民等に対して、整備計画の説明を行うものである。

1.日時 平成16年10月8日(金)  19:00〜20:30
2.場所 石川県立生涯学習センター2階 22号室
3.主催 県央土木総合事務所
4.内容
 河川法(昭和39年法律第167号)第16条の2第4項の規定に基づき、犀川水系に係る 河川整備計画を策定するに当たり、犀川本川及び支川の流域住民等に対して、整備計画の説明を行うものである。
5.出席者 犀川水系の流域住民等

【報告】
 例によって、町会代表など、県の意向にそった人たちが質問や意見を述べる場であり、傍聴の我々の発言の場がないのかと思っていたが、今回は違っていた。発言する人が決められておらず、出席者が1回だけ、発言できる機会が与えられた。県のひととおりの説明の後、発言の機会が与えられたので、当方は、過去に被害を起こした洪水についての具体的な出水量、その時の川の流下能力について尋ねた。県の回答(高野課長)はあいかわらず、具体性のない、あいまいな答えであった。具体的に答えれば、現在の犀川の治水の安全性の高さがわかってしまい、辰巳ダムの必要性が疑問であるので当然と思うが。県が説明しないので、当方が、現在の犀川がいかに安全であるか、具体的な数値で説明した。
 県の意向にそった人たちが順に発言する会ではなかったので、今回は、治水事業に疑問を呈する意見が多くを占めた。住民の意見に対して、県の回答はほとんど、具体性がなく、内容のない、空証文だけの回答であったが、従来の儀式だけの説明会よりはよかった。(^_^;)

【当方の質問の概要】
 県は過去の洪水被害をあげてこの洪水被害をなくすために、河川整備が必要だと説明しているが、具体的に、実際の数値を持って説明して欲しい。昭和36年9月の第二室戸台風時をはじめ、大きな洪水被害を受けているが、その時の出水量、その時の河川の流下能力、その後、河川整備の進捗に伴い、河川の流下能力がどのように拡大して現在に至っているのか、という主旨の質問をした。
 これに対して、いつものように、曖昧な回答であった。
 しかたがないので、当方が説明をした。
 昭和36年当時の犀川大橋付近の流下能力は、615m3/秒

 その時の出水は、700m3/秒前後、不足分が溢れ、片町周辺が浸水した。
 その後、昭和40年に犀川ダムができて、流下能力は、930m3/秒となった。
 さらに、昭和49年に内川ダムが完成し、昭和53年までに河床の約4m切り下げにより、流下能力は、1600m3/秒に拡大した。
 過去100年間の最大規模の洪水は約800m3/秒前後。
 犀川大橋上流は一部を除いて治水の安全性は著しく、高い。


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